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「んっ・・・んん」

ボクは君の唇に貪りついた。飾りっ気も糞もない唇なのに
なぜだろう、とても甘美な味がする。

君の顔を押さえつけるボクの手を君が必死にもがいて、

がり、

と引っかいた。ボクの手にはうっすらと血が滲む。
まあ、痛くなんかないんだけどね。

「っは・・・やめてっ・・・ください」

ぐい、と小さな君から出ているとは信じられないほどの力強さでボクの胸板を押し返した。

やめて、下さい

はっきりとした言葉でもう一回言い返す。嗚呼、君ってやっぱり律儀だね。

「・・・どうして?

ボクは少し意地悪したい気分になった。いつも彼がそうしているんだ。
たまにはボクだってそうしてみたい。

「どうして・・って公私混同はよくありません」

相変わらず頭固いんだなあ、とボクは思って苦笑い。
でもそこがたまらなく好きなんだよ。

壊してあげたいぐらい ね


がしっと彼女の両手首を掴んで壁際に押し付ける。
信じられない、そんな感じの目つきで君は自分の手首を見て、僕を見る。

「やめ・・・」

やめてください?ボクはそんな言葉聞きたくないなあ。
そう思ったからつかさず彼女の口を塞いだ。さっきみたいに。

「ふ、・・・んん・・・!」

苦しそうに君は目をぎゅっと瞑って眉を顰める。いつもよりずっと子供っぽいその表情が、良い。
愛しいなあって思う。

ぐっと彼女の足と足の間に自分の足を割って入れてみた。
彼女がかっと目を開けて、涙目になっているのが見えた。

ん!・・・んんぅ」

ふるふると不自由な首を必死に振る。やめて、と訴えてるのかもしれない。
やめないけどね。

すっとポケットから手錠を出した。いつもこっそり持っている黒塗りの奴。
がしゃんがしゃんと手際よく彼女の両腕につける。
コレぐらいお手の物。

ボクは唇をゆっくりと離す。とても温かかった。名残惜しい。

「・・・いや?」

「・・・・・・っ」

こくこくと小刻みに頭を振る彼女の胸にすっと手を押し当てた。
とても柔らかくて、とてもとても、温かい。
どっどっどっど、と心臓が早く動いている。

ぽろぽろと涙を零しながら小さな君はボクを見上げる。
ボクは首を少しだけ傾げて聞いてみた。

「ね、怖い?

「・・・・・・・・・・冷た い

随分的外れな答えが来たなあと僕は思った(きっとボクの手の事だ)

「じゃあさあ〜、暖めてよ。

ぎゅうっと彼女の首に抱きついた。おまけに首筋に冷たい”キスを落とす。
びく、と彼女が強張った。

どっどっどっど、と早鐘のように鳴っていた心臓が、
ゆっくり、ゆっくりと落ち着いていくのがよく分かる。

「あ あ〜、あったかいよ。ね?」

「・・・・・・・・・・」

ふるふると小さく二回首を振った。
顔は青ざめていて真っ白だ。





こんなにも君は温かいのに。 どうして?










**********後?書き
夜中に「えろいのが書きたい」と思って突発。話も糞もあったもんじゃあない。
で、mkさんど こ が え ろ い ん で す か
名前変換が笑えるほど無いですね。コレ。続いた方がいいのか。

・・・実はきちんとしたタイトルも前書き(?)もあったんですが
なんか内容にそぐわなくなっちゃったのでちょめちょめに(笑)