※本編を読んでからお読みください。
ニルヴァーナ の うらばなし
その いち おつかい ひとりで できるもん
「・・・行っちゃった・・・」
サトリさんがやられた、というのは本当のことなんだ。
頭に響く荒れた声がじわじわと感覚を蝕む。
「サトリさんが・・・って!!!」
べしん!と鼻を鋭い痛みが襲う。
少し前にもこんな痛みを感じたよう な
「甘いにもほどがある」
「・・・!!すみませんんっ・・・・」
今日3度目のでこピン(でこじゃないが)
目の前にいるのはやはりエネル。
「いつつつつ・・・」
「そんな調子では心綱の意味も無いな」
半分涙ぐみながら鼻を押さえていると
ぴっ、と目の前に紙切れを差し出された。
「え・・・?と、これは一体なんでしょうか、エネル様」
ぱちくりと瞬きをする。
嗚呼、この胸の中の嫌な予感が当たりませんように。
そんな祈りをぶち壊すかのように
にんまりと悪そうな笑みをたたえて高らかに宣言する。
「、お前に試練を与えよう」
**********ひとこと
2話の直前の小話。
神がやや不機嫌気味なのは嬢がシュラの手当てしてたからです(嫉妬)
ニルヴァーナ の うらばなし
その に こうかい さきに たたず
やっぱりもっと頼りになる人のところに行くんだった!!
シャンディアの攻撃を避けつつ私はそう痛感した(本日4回目)
不安定な森の中をゲダツと一緒にどんどん走り進んでいく。
後ろからはそれを追うシャンディア。
本来だったらこんな逃げるような行為はしないのだ が
状況が状況だった。
その元凶はやはりエネルが届けさせた手紙の
“夕食までには帰ってくるように”
という一文。
「まずいぞ!夕食の時間をもう過ぎている!!」
「もういやァっ・・・!!!」
そう叫ぶ半泣きのの腕からは
ゲダツに会う直前ほどではないが、未だに血が流れていた。
ふらふらと体がぐらつき目の前がぼやけてくる。血の流しすぎだ。
「あ・・・・!!!」
一瞬の油断。銃弾が足を掠っていった。
うっすらと血がにじむ程度だったが、ふらふらのが転ぶ理由としてそれは十分すぎた。
ぐらりと世界がぼやけながら傾く。
「・・・え?」
その後に来るはずの衝撃は全く無かった。
「大丈夫か!!」
気づけばゲダツの腕にがっちりと抱きかかえられている。
礼を言いたいがそんな暇を彼等は与えてくれない。
「喰らえェゲダツっ!!!」
ダダダダダダ
と後ろから一気に発砲される。
「!・・・危ないゲダツさんっ」
「(スマン、このまま行くぞっ!!!)」
ボフっとものすごい勢いでゲダツが跳ぶ。
そしてまた彼等との追いかけっこが始まった。
ゲダツに上下反対に抱きかかえられたまま。
どうして私、もっと頼りになる人のところに行かなかったのかな
少ない血を頭に逆上せながら本日5回目の後悔。
**********ひとこと
何気に美味しい部分を持っていっているゲダツさんですが
爪が甘いようです。いろんな意味で。